2009/05/19 19:46:11
(uSAP4N/G)
勃起し反り返った陰茎には触れてこない。焦らすかのような指使いは、肘を曲げて目立つのを恐れてのことだろう。もどかしくも気持ちいい。
空模様を写したかのように重く沈んだ車内で、お互いの性器をまさぐる二人。
スカート越しにもおまんこが熱く濡れているのがよく分かる。
ぐちゅぐちゅと淫らな音が聞こえてきそうだ。
間に差入れていたこちらの足を両太股できつく挟み込んでくる。
胸元に吐息がかかる。
抱き締めたい衝動を押さえる。
次の駅に到着するアナウンスが車内に流れる。
言葉も交わしたことがない二人だが、自然と指を絡ませあう。
お互いの指を撫でながら余韻に浸る。
程なく電車の扉が開かれた。
Yさんは終点にあたる次までだと予め聞いていたが、後追いを心配させたくなかったのでここで降りることにした。
握り合う指に感謝の気持ちを込めたのだが、うまく伝わっただろうか。
名残を感じながらも、繋いだ手を解きホームに降り立ち振り返る。
窓越しに目が合う。
相変わらず凜とした顔で、まっすぐこちらを見ている。
少し寂しそうに微笑まれたと思ったのは気のせいだろう。
淫媚な時間を過ごしたが、不思議と温かく穏やかな気持ちになっていた。
主要駅は人々が慌ただしく行き交っていた。
その中をゆっくり歩く。
空は変わらず灰色だったがそこに憂鬱は感じなかった。